抽出も大切ですがコーヒーの味はほとんど焙煎で決まります。
※ 焙煎が深くなるほど豆の苦味が強くなり酸味は薄れます。
焙煎は手間のかかる生豆のハンドピックからはじまります。
農作物である豆は虫に食われたり発酵した”欠点豆”や小石が混じっていることがあります。
ハンドピックは豆を焙煎する前にこれらを取り除く作業です。
次にそれぞれの生豆の魅力が最も引き立つ焙煎の深さを決めます。
これに正解はなく決まりがあるわけでもありません。
豆は生き物です。
同じ産地でも毎年出来が違います。
焙煎度を決めても豆の状態やその日の気候も常に違います。
焙煎の時の湿度や天候も大切です。
焙煎は熱風焙煎、直火焙煎、半熱風焙煎の3つの方式があります。
直火焙煎はさらにガス、炭火、薪の3つの方法があります。
薪と炭火は遠赤外線効果で豆の内側からふっくらと焙煎できます。
薪は炭より表面の燃焼温度が低いので芯までゆっくり焙煎できます。
ですが、薪焙煎は火力の調整が難しく一度に焙煎できる量が少ないです。
豆のハゼを目安に焙煎度を見極めます。
ハゼとは熱せられた豆が膨張して皮がはじけることです。
ハゼは焙煎中に2度起こります。それを豆の煎り度合いの目安にします。
浅煎りのライトローストは1ハゼの手前。
中煎りのハイローストは1ハゼと2ハゼの中間。
深煎りのフレンチローストは2ハゼの終わる手前。
様々な要因を肌で感じて焙煎時間や温度。
いろいろ調整を細かくしていきます。
豆の焙煎は試行錯誤の積み重ね。
正確な焙煎ができるようになるまでは時間がかかります。