人体のあらゆるパーツ(脳、細胞、臓器など)の一部は脂肪でできてます。
脳には灰色質と白質という2つの神経線維があります。灰白質は信号や感覚刺激を神経細胞まで届ける脳の中での情報処理を担当します。一方で白質の大部分は脂肪繊維と神経線維です。
体を動かすためには情報は灰白質から脊椎を通って全身の筋肉に送られる必要があります。このとき、情報は軸索と呼ばれる神経線維の鎖を通ります。白質の中に存在する軸索はミエリンと呼ばれる脂肪性の物質に包まれています。が、練習を繰り返すと、このカバーの部分が太くなっていきます。ミエリンは電気ケーブルの絶縁体に似た働きを行うもの。つまり、絶縁体が薄ければエネルギーが外部に漏れていってしまい、伝導率が悪くなりますが……絶縁体がしっかりしていれば、脳から伝わる電気信号を外部に逃さず、効率的に伝えることが可能になるわけです。
実際に、マウスを使った実験で、練習を重ねれば重ねるほどミエリンのカバーが大きくなることが観察されています。練習を繰り返すことで、脳から脊椎を伝って全身の筋肉まで至る、「情報のスーパーハイウェイ」が完成するわけです。
一流のアスリートやパフォーマーはこの「筋肉の記憶」によって成功を得ていると言えます。もちろん、筋肉自体には記憶能力はありませんが、神経経路における髄鞘形成が、より速く・効率的な神経経路を作り出して、彼らの能力に寄与しているのです。
脂肪は神経の電気を効率的に流すミエリンという神経線維の髄鞘の主成分でもあります。
ミエリンが増えれば頭の回転も速くなります。
良質な脂肪を食べることは体にとって有益です。
脂肪は体も脳も最大限に機能させてくれるクリーンで最高級の燃料です。
脂肪を食べるとコレストロールが気になるかもしれません。
しかしコレストロールは足りなくなれば肝臓で生成されるほど体に必要なものです。
細胞膜や腸内で消化に使われる胆汁酸、ホルモンやビタミンDを作るための主成分です。
さらにビタミンA, E, D, Kは脂溶性なのでこれらのビタミンを吸収するためにも脂肪が必要です。
脂肪はカロリーが高いからあまり食べてはいけないと思っている人も多いとおもいます。
高性能の車はレギュラー燃料よりハイオク燃料を使うように作られてます。
人も同じです。
脂肪を燃やしてエネルギーに変えるようになると人も高いパフォーマンスを実現できます。
良い脂肪は糖や炭水化物のようにもっと食べたくなるようなことはありません。
十分に取ればパフォーマンスは良くなりホルモンが機能し腸内細菌が抑制される上に痩せます。
良い脂肪を食べるのと同じぐらい悪い脂肪を食べないようことも大事です。
いい脂肪のポイントは2つあります。
・脂肪分子の長さ
・安定性
分子が短ければ短いほど抗炎症があります。(中鎖・短鎖脂肪酸)
安定してれば酸素が入れないので酸化しにくくなります(飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸)
体に良い脂肪
・酪酸
・MCTオイル(中鎖脂肪酸)
体に悪い脂肪
・リノール酸(炎症性オメガ6脂肪酸)
・人工のトランス脂肪酸
バターなどの脂肪を溶かし合わせるとミセルという状態に分解されます。
胆汁からもミセルは生成されますが多ければ多いほど脂肪が使われやすくなります。
バターとMCTオイルはたんぱく質を含まないので体はタンパク質と糖の消化に向かわず脂肪を使って直ちにケトン体を生成します。
人間の体は炭水化物を燃料にします。
炭水化物が切れたら脂肪をグリセロールへと転換してエネルギーを得ます。
肝臓はこの脂肪代謝の副産物としてケトン体を生成します。
ケトーシスは体の糖の代わりに脂肪を燃やしてエネルギーにする状態です。
血中にこのケトン体が大量にあり、余分な脂肪を燃やしている状態のことです。
MCTオイルはココナッツオイルの最も生物活性化した形態です。
脳の燃料となるケトン体をすぐに供給し、睡眠中の体脂肪の燃焼も助けます。
なので夜飲めばよく眠れて翌朝は頭の回転も早まります。
脳がケトン体をエネルギーとしているときは集中力が増し血糖値が安定するため突然のエネルギー切れや頭がぼんやりするのを防ぎます。
胆汁は肝臓で生成され胆嚢へ送られて脂肪の消化が必要になるまで貯めてあります。
体の解毒のシグナルとしても働きます。
胆汁は脂肪の分解と吸収を助けるので肝臓の胆汁の分泌量は脂肪の量で決まります。
胆汁は毒素を分解して抗酸化物質と結合させます。
この胆汁と毒素の混合物が消化管を流れていく間に胆汁のほとんどは再吸収される。
胆汁が十分な量があれば毒素はそのまま排出されますが、不足すると結合できない毒素は体に蓄積されます。
脂肪を十分に摂ると胆汁の生成を促し毒素をたくさん排出することができます。
車でいうとオイル交換のようなものです。