パーティーで登るといろいろな制限があります。
自分のペースで歩けなかったり、自分はまだ元気なのにメンバーの一人が体調を崩せばみんなで下山する判断をリーダが下すこともあります。いろいろな考え方を持った人がいる中でストレスを感じることもあるかもしれません。
でも、一人ではできないことがパーティーなら可能になります。
特に岩は一人ではできません。
そして素晴らしいものは誰かと共有できた方がより感動が増します。
ここで、パーティーシップを学び一人では味わえない喜びを味わえるようになりましょう。
◆ 歩くペースを合わせられるようになろう!
パーティーは一番体力のない人のペースに合わせます。
早く歩ける人にはストレスになるかもしれません。
はやく歩くことや派手なことをするのは簡単ですが、いいガイドは一番弱いお客様を一番早く安全な場所にお連れすることができるガイドだそうです。
この心掛けはガイドだけでなくみんなにも同じことが言えると思います。
遅いとか不満に思う余裕があるならその人のために何ができるかを考え、そこに自分の力を使った方が楽しいと思います。
ただ、体力のない人のペースに合わせるといいましたが、合わせるにも限度があります。
やはりコースタイムで歩ける体力は必要です。
歩けないならトレーニングして歩けるようになるのもマナーです。
◆ 行程を遅らせる行為を自覚しよう!
休憩時間も守りましょう。
パーティー登山に慣れてないと休憩が終わってみんながザックを背負ったタイミングでザックの中から食べ物を出して食べたりしてしまいます。
最初はわからないので本人は悪いという自覚はないと思います。
しかし、このような行為は行程を遅らせる原因になって安全を脅かします。
休憩中のチェックすべき項目を頭に入れて問題を事前に解決してから歩きはじめるようにしましょう。
◆ テント内は整理整頓しましょう!
一人用の個人テントならともかく4, 5人用のテントの場合は自分だけのスペースではありません。
一緒に寝る人たちへの配慮も必要です。
◆ 情報共有
危険個所や浮き石や跳ね木など前の人が後ろの人に伝えることでもちょっとした怪我や事故につながる要因を減らすことができます。ただ言うだけでなく指差呼称を行うとさらに効果があります。
※ 指差呼称の効果
電車を発車させる時に駅員さんが必ずやってることです。
人間の意識レベルをギアチェンジしてクリアな状態に戻して集中力を高めます。
また指差呼称を行うと何もしないで見るだけの時に比べてヒューマンエラー事故の発生が6分の1に減ると調査結果も出されてます。
単独の場合は自分ですべて把握しないといけないので見落としも多いですし、間違いを指摘してくれる人もいないのでこの分パーティーで登るよりリスクが高いです。
◆ 調子が悪い時は早めに言いましょう。
メンバーに悪いからと我慢してしまう傾向がありますが、
本当に我慢が出来なくなってから言われても対処法がありません。
なんだかいつもと違うなと思ったら早め早めに言うようにしましょう。
◆ 共同装備の分担
ザックは共同装備あるいはばてた人の荷物を持つようにスペースをあけておきましょう。
◆ 共同装備は忘れないようにしよう!
共同装備を忘れてしまうとメンバーに迷惑をかけることになります。
テントのポールを忘れてテントが設営できずに山小屋に泊まったことがあります。
◆ 自分で考える登山を目指す
リーダー任せにしているといつまで経っても連れて行ってもらう登山しか出来ません。
リーダも人間なので「私、失敗しないので!」はありえません。
リーダーが間違えていたら指摘できるように自分でも考えられるようになりましょう。
◆ リーダーの決定には従いましょう!
船頭多くして舟山登る。という格言があります。
自分の意見を言うことも大事ですが、最終的な判断はリーダーに従いましょう。
◆ リーダーをやろう!
山行の計画から判断を迫られることもたくさんあり、さらにみんなのわがままを聞きつつ落とし所を見つけないといけないというめんどくさいこともたくさんあります。
実際に自分でやって経験していかないと絶対に身に付きません。
苦労して得たものと何も苦労せず得たものは全くの別物です。
自分自身の力で経験してみることが大切だと思います。