荷物が重く大きくなればなるほど、
● パッキングがしっかりできているか?
● ザックがきちんと背負えているか?
が重要になります。
では、次に正しいパッキングのやり方、ザックの正しい背負い方を見ていきましょう!
ザックに同じものを入れてもどこに何を入れるかで背負ったときの重量感が違います。
基本は重いものが上、軽いものは下です。
荷物の中で重いものは日帰りだと水、テント泊だとテントと食料、アルパインだとギアとロープです。
シュラフやマットはかさばるけど軽いので下、食器や食料はその上あたりです。すぐに使うもの(地図、タオル、日焼け止め)は雨蓋などに入れておきましょう。
水はザックの上の方で体に近い側(背中)に入れます。重いものは体に近い部分に入れると重さが分散され背負ったときに安定感がでます。体より遠いと後ろから引っ張られながら歩く感じになり太ももの前側の筋肉への負担が大きい気がします。
テントはすぐ設営できるように上の方へ。
2気室タイプのザックでは下に入れておくと便利です。
パッキングはザックが美しく見えるように心がけましょう。バランスよく機能的にパッキングされたザックは外から見ても美しいです。
入れる場所は決めておきましょう。
疲れてくると考えるのがめんどくさくなります。
そうなるとどこに何を入れたか考えるのも面倒になります。
何も考えなくてもここにはこれがあるとわかるだけで余計なストレスを感じずに済みます。
入れる場所を決めておけば暗い場所でも山小屋のようにあまり音を立てられない場所でも簡単に見つけられます。
沢や雨の場合は防水対策も必須です。
ザックカバーをつけても気休め程度で完全に防水してくれるわけではありません。
特に着替えを濡らしてしまうと生死に関わります。
※ 悪天候時の体への影響に関してはこちらにまとめました。
今は高機能な防水スタッフバックもあるのでこれに入れればいいのですがお金がかかります。
一番簡単でお金が掛からないおすすめの方法はザックの中に45Lのゴミ袋を入れてこの中に荷物を入れます。袋を縛れば中まで濡れることはなくなります。
重い荷物は肩ではなく腰で背負います。肩で背負ってしまうとすぐに肩が痛くなってしまいます。
肩に負担がかかっていると肩が凝っているような感覚があります。肩や首にちょっとした違和感があったら腰で背負えてない証拠です。腰で背負えてないと上半身特に肩に余計な力が入るので呼吸も浅くなるような気がします。呼吸が浅くなれば疲れやすくなります。
ただ、15kgを超えてくると腰にも痛みが出てきます。そのときはベルトを調整して肩などにも負担をかけて痛みを分散させましょう。
ザックのベルトは「調整」ができるようになっています。歩きはじめる前に体に合うように調整しましょう。
調整する順番は、
① ヒップ(ウエスト)ベルト
② ショルダーベルト
③ トップスタビライザー
④ チェストベルト
の順番です。
トップスタビライザーは引きすぎるとショルダーベルトが肩から浮くので注意しましょう。現地に行ってからでは自分の目で確認できないのでどのくらい引くと適切か事前に鏡でチェックしておくと安心です。
きちんとパッキングができていても、きちんとザックを背負っていても登山が楽になるとは限りません。
登山は負担の大きい運動なのでトレーニングも必要です。