山岳保険はどこまでカバーしてくれるのか?

「山岳保険」は損害保険のひとつとして商品化された保険です。
保障される内容は大きく分けると4つです。

  1. 捜索・救助費用
  2. 死亡・後遺障害保険金
  3. 個人賠償責任
  4. 入院・通院費用

ハイキングから本格的な山岳登攀(冬山、山スキー、人口壁クライミングも含まれる)に対応しているケースがほとんどです。

日本勤労者山岳連盟に属していると会員は労山基金に加入できます。
労山基金は救助、捜索だけでなく死亡、行方不明、入院、通院も保障されてます。
人工壁、海外登山・トレッキングにも適用されます。

年間掛け捨てタイプで口数によって支払われる金額が変わってくるシステムです。
1口1,000円でほとんどの会員が5口で、岩や沢をやる人が10口申し込んでます。

労山基金は営利目的ではなく仲間同士の助け合いの精神から生まれたものなので民間の会社と比べると掛け金が安い傾向があります。ただし、③の個人賠償責任の補填はないので別途入らないといけません。

 

例えば、山行中に不注意で落石を起こしてこれが原因で他の登山者を死亡させてしまった場合の賠償を請求された補てんはありません。ここらへんの落石を起こしてしまったときの山岳事故の責任問題や訴訟問題は「登山者ための法律入門」という本が参考になります。

今は山岳会に属さなくても加入できる山岳保険や遭難対策制度も多くあります。
短期タイプもあり日帰りから3泊4日まで選べる保険もあります。
年に数回しか登山をしないのに年間掛け捨てタイプの保険はもったいないと思って加入してなかった人にオススメです。

民間のヘリを使った場合などはこれ以上の金額を請求されることもあります。
保険に入ってないために捜索費用がまかなえずに探してあげたいけど何もできないという辛い思いをした家族のケースも報告されてます。

自分のためにも家族のためにも保険には加入した方がいいと思います。